こんにちは。
朗読家・朗読講師の小島香奈子です。
『 夢十夜 』 第一夜は
朗読コンテストの
課題作品になることが多い作品です。
わたしが出場した
朗読コンテストでも
2015年12月
京都で行われた朗読コンテスト
2016年10月
大阪で行われた朗読コンテスト で
『 夢十夜 』第一夜は
課題作品の
ひとつでした。
短い作品なのですが
幻想的で
美しく、妖しく、なまめかしく…
文章も
歯切れが良いのに
流麗で
声に
出したときの
リズムも
とても素敵です。
そして
「 おや…!? 」
と思う
謎めいた箇所も多くて…
解釈しだいでは
甘く美しい
ラブストーリーにも
ゾッとするほど
恐ろしい話にも
表現することができます。。。
ある意味
朗読コンテストなどで
読み手の
力量やセンスをはかるのに
もってこいの
作品というわけです。
その
『 夢十夜 』 第一夜。
わたしは
たった一度だけ
京都弁での
朗読を聴いたことがあります。。。🍀
2015年12月。
京都で開催された
朗読コンテストで。。。
朗読表現と
方言については
お話を
始めると
とても
長くなってしまうので
今回は
深掘りはしませんが…
通常
朗読検定や
朗読コンテストや
オーディションなどでは
方言ではなく
放送で
使用される
アクセントや
イントネーションで臨むのが
普通です。
なぜなら
審査項目のなかに
【 放送で 使われる
アクセントで発音できているか。 】
というものがあるからです。
( 日本語は
同音異義語が多いため
さまざな地区に
お住まいの方々に
意味を
正確に伝えるためには
放送で使われている
アクセントを学ぶことは
とても大切なことだからです。 )
朗読検定や
オーディションに
合格したり…
朗読コンテストで
入賞したければ
審査項目を
満たす努力をする必要があります。
つまり
本気で
目に見える結果を
出したいひとは
そういう場では
死にものぐるいで
アクセントを
矯正して臨むのです。。。
ところが
彼女は、違いました。
着物の
よく似合う
美しいひとでした。
真紅の口紅は
『 夢十夜 』第一夜に出てくる
【 女 】を
彷彿とさせました。
彼女は
きりっと
背すじを伸ばし
堂々と
朗読しました。
京都弁で。。。🍀
あぁ…。
この朗読が
どれほど 素敵だったことか…。
はんなりと
色っぽくて…
しっとりと
女らしくて…
柔らかく
とろけるようで…
びっくりしてしまいました。
想像してみてください…。
たとえば
原作の
唇 の 色 は 無 論 赤 い 。
という文章。
これを
はんなりと
京都弁で朗読されたら……。
あまりにも
蠱惑的…。
ものすごく
色っぽくて
女のわたしも
くらくらしてしまいました。。
うーむ。
これは 反則だぁ。。。(╹◡╹)‼︎
けれど。。。
【 朗読コンテストでの表現 】
という観点からは
賛否両論
ありましたが…
ひとりの
聴き手として
わたしは
彼女の朗読が
とても好きでした。
なぜなら
彼女の
個性がひかり輝き…
彼女にしか
できない朗読表現を
彼女にしか
生み出せない世界を
構築することに
成功していたからです。。。🍀
そして
本当に
素晴らしい朗読とは
そのような朗読だと
わたしは思うのです。。。🍀
小島香奈子
🍀小島香奈子の朗読イベント情報(╹◡╹)🍀 https://acros-info.jp/events/16602.html