こんにちは。
朗読家・朗読講師の小島香奈子です。
生徒様の肩は
かすかに
ふるえていました…。
どのような
言葉を
かけたら良いのか。。。
わたしは
ずっと
考えていました…。
その生徒様は
おおきな
おおきな
挑戦をしました。
そして
望む
結果を
得るために
ほんとうに
努力をしました。
練習して、練習して、
練習して、練習して。。。
忙しい
仕事の
合間を縫って
寸暇を
惜しんで
誰よりも
誠実に
練習を、重ねました。
わたしは
一心に
なにかに
打ち込むひとが
好きです。
ひたむきに
コツコツと
努力を重ねるひとが
好きです。
がんばり屋さんが
大好きなのです…。
わたしに
できることは
【 朗読 】
というフィールドや
【 話し方 】
というフィールドで
生徒様が
望む場所に
たどり着けるように
ベストを
尽くして
レッスンすること。
それだけ…。
ひたむきな
練習は
ひとを
裏切りません。。。
生徒様は
誰の目にも
あきらかに
短期間で
成長を続けました。
その
ひたむきな姿は
ほんとうに
誰もが
応援したくなるほど…。
生徒様が
望む結果を
手に入れるのは
間違いないと
思われました。
ところが……。
皆、
驚きました。
もちろん
一般的に見れば
生徒様が
成し遂げたことは
素晴らしいことです。。。
簡単に
達成できることでは
ありません。
けれど…。
生徒様は
違う結果を
望んでいたのです…。
みんなの前では
笑顔を保っている
生徒様を見て
わたしは
目頭が
熱くなりました。
いけない。いけない…。
いちばん
悔しいのは
生徒様なのだから…。
その生徒様が
微笑んでいるのだから…。
わたしが
ここで
泣いたら、だめだ…。
数時間後…。
生徒様は
わたしの顔を
まっすぐに見て
ふるえる声で
言いました。
「 悔しいです…。
死ぬほど、悔しいです…。」
あぁ…。
【 悔しい 】という思いは…
なんと
純粋な気持ちなのだろう……。
ほんとうに
努力したひとだけが
ほんとうに
頑張ったひとだけが
この思いを
味わうことが、出来るんだ…。
悔しいね…。
悔しいよね…。
胸が
張り裂けそうだよね…。
わたしは
唇を噛みしめて
生徒様の前で
泣いてしまわないように
がんばりました。
そして
必死で、言葉を、探しました。。。
けれど
今
目の前にいる
生徒様に
どのような
言葉を
かけたら良いのか…
わかりませんでした。。。
（ わたしも、昔…
死ぬほど
悔しいことが あったよ。。。
でも
その悔しさが
夢を叶えるための
おおきな力に
なったんだよ…。
こんなにも
一生懸命
頑張ったことは
ぜったい、ぜったい
無駄には
ならないから…。
負けないで。
負けないで。
負けないで…。 ）
「 だけど
これで終わる気、ないんで。。。
小島先生。
見ていてくださいね…。」
そう言って
わたしの
大切な
大切な
生徒様は
微笑んでくれたのです…。
小島香奈子
