こんにちは。
朗読家・朗読講師の小島香奈子です。
新聞を広げて
隅から隅まで
目を 通していると
ほっこりする記事も
目を背けたくなる記事も
あります。
わたしは
ここに
社会の姿を
人間の姿を
見出します…。
この世に
善一色
悪一色のひとなど
存在するはずがなく
すべての
ひとの中に
善も悪も在る。。。
朗読表現では
大抵の場合
優れた
文学作品を
テキストにします。
優れた
文学作品は
ご存知の通り
文章が
たいへん
素晴らしいだけではなく
そこに
社会の姿が
人間の姿が
鮮やかに
生き生きと
描かれています。
とりわけ
人物の
造形に優れた
作品では
ひとりの
人間の中に
無数の要素が
蠢いていて…
おそろしいほどの
深みと厚みがあります。
名作の
名作たる所以ですが…
それを
声だけで表現することは
至難の技です。。。
まして
目を
背けたくなるような
人間の要素を
どのように
表現すれば
良いのでしょうか…。
その
最初の一歩として
大切なこと。
それを
先日
たまたま
観ていたドラマの
登場人物が
さらりと
言いました。
人間の業を、肯定する。
あまりにも
さらりと言ったので
ぼんやりしていたら
聞き逃していたかもしれません…。
けれど
あのとき
「 あ…‼︎
これだ…‼︎ 」
と思いました。
人間の業を
肯定しようとする
心の姿勢…。
愚かだと
切り捨てず…
残虐だと
目を背けず…
人間という
存在を
まるごと
受けとめた上で
肯定しようとする
心の姿勢が
大切なんだ。。。🍀
もちろん
容易なことでは
ありません…。
音声表現の
技術以上に
この
心の姿勢を
維持することは
難しいことです。
でも…。
だからこそ。。。
本当に
豊かで深みのある
朗読のためには
大切なのだと
思っています。。。🍀
小島香奈子
🍀小島香奈子の朗読イベント情報（╹◡╹）🍀 https://acros-info.jp/events/16602.html
