こんにちは。
朗読家・朗読講師の小島香奈子です。
朗読表現の
コツのひとつに
【 足し算と、引き算。】が
あります。
これは
算数をする
ということではなくて
【 膨らませて、削ぎ落とす。】
ということです。
たいへん
難しいことなので
わたしも
まだまだ 修行中です…。
声とは
とても
不思議なもので
頭に
しっかりと
思い浮かべた情景や
胸に
溢れてきた思いは
そのまま
声に乗ります…。
ですから
目の前にある
物語と誠実に向きあって
映像は
もちろん
音や
匂いや
味や
手触りに
至るまで
リアルに
ありありと
イメージすることが
出来たとき…
読み手の声には
驚くほど
豊かな情報が乗り
聴き手の
想像力を刺激する力を
持つのです。。。🍀
ここまでが
足し算です。
まずは
この域に
達することを目指して
時間をかけて
想像を
深めてゆきます……。
そして
ここからは
すこし
上級編となります。
ここまで
たっぷりと
時間をかけて
豊かに
広げたものの
なかから
一部分を
大胆に
削ぎ落としてゆきます…。
意識的に
【 余白を、つくる。】のです。
それは
お客様に
【 最後のピースを埋める 喜び 】を
味わって
頂くためです。。。🍀
これを
わたしは
【 寸止めの 美学 】
【 引き算の 美学 】と
呼んでいます。
読み手が
丹精をこめて
溢れだすほど
豊かに
豊かに
織りあげた
物語の
いちばん
美味しいところを
お客様に
味わって頂くのです。。。🍀
お客様が
想像を
楽しめるように
余白を残して
大切に
そっと…
物語を
お渡しするのです。。。🍀
もしも
すこしも
膨らみの無い
空っぽで
貧相なものを
差し出してしまっては
お客様は
がっかりなさるに
違いありません……。
ですから
まずは
読み手が苦心して
豊かなものを
溢れさせる努力をします。。。
物語を
自分の声で
生き生きと
立ちあげるためには
生みの苦しみは
あたりまえのことです…。
そして
ようやく
物語が
生き生き、ぴちぴち
輝き始めたとき…
ついつい
自分が
パクッと
食べてしまいたくなる
いちばん
美味しいところを
誘惑に耐えて
お客様に 差し出すのです……。
もしも
それが出来たとき
お客様は
ほんとうに
満足してくださると
わたしは
考えています。
たいへん
難しいことですけれど。。。
小島香奈子
🍀小島香奈子の朗読イベント情報（╹◡╹）🍀 https://acros-info.jp/events/16602.html
