こんにちは。
朗読家・朗読講師の小島香奈子です。
わたしが
はじめて
知ったのは
小学校
３年生のときでした。
といっても
自分で
読んだのではありません。
担任のＳ先生が
第十夜の内容を
お話してくださったのです。
庄太郎が
切岸から
飛び込まなければ
豚に舐められると
謎の女に言われ…
幾万匹もの
豚の大群に襲われて…
七日六晩
洋杖を
振りまわして
豚を打ちつづけ…
ついに
力尽きて
豚に舐められ…
絶壁のうえに
倒れてしまうところを
それは
それは
生き生きと
鮮やかに
お話してくださいました。
クラスの
男の子たちは
げらげら
笑っていました。
女の子たちの
反応はさまざまなでしたが…
９歳だった
わたしは
とても笑えず
心底
おそろしくなり…
夏目漱石の
小説には
近づきたくないと
心から思いました…。
絶壁から
飛び込まなければ
幾万匹の
豚の大群に襲われる…！？
そんな……‼︎
高校生になって
夏休みの
読書感想文の課題図書に
『 こころ 』が
選ばれるまでは
夏目漱石の本を
手に取ることは
ありませんでした…。
それくらい
『 夢十夜 』
第十夜の印象は
鮮烈だったのです。。。
大人になった、今。
こうして
『 夢十夜 』と
向きあって
一夜、一夜
読んでいると
それぞれの
夢の話の
手触りの違い…
匂いの違い…
空気感の違い…
に、舌を巻きます。
やっぱり
このひと…
天才だなぁ。。。
『 夢十夜 』には
幻想的な話
緊張する話
怖い話
摩訶不思議な話
切ない話
不可思議な話
嫌な気持ちになる話
意味不明な話
悲しい話
碌でもない話
などが
収められていると
わたしは
思いますが…
同時に
すこぶる
面白い小説でもあるんです。
朗読会では
第一夜と第三夜など
一部の作品のみ
朗読されることが多いのですが…
実は
全話を通して
くりかえされる
テーマがいくつかあって…
それは やはり
全話を通して
読んだり
聞いたりしないと
わからないことなのです。
今回の
ワークショップを通して
『 夢十夜 』を
たっぷりと味わいたい。。。
そう思っています🍀
小島香奈子
🍀小島香奈子の朗読イベント情報（╹◡╹）🍀 https://acros-info.jp/events/16602.html
