♡小島香奈子の今日も朗読日和♡

🍀福岡市在住の朗読家・朗読講師の小島香奈子のブログです🍀

◆だれが、かぷかぷ笑ったの?


こんにちは。

朗読家・朗読講師の小島香奈子です。

 

 

『朗読とギターで奏でる物語』vol.2

 


最初にお届けする

宮沢賢治『やまなし』では

 


とくに


宮沢賢治ならではのオノマトペ


②蟹のお兄さんと弟の、ほほえましいやりとり


③蟹のお父さんの【父性】

 


を、お客様と共に味わえたら素敵だな、

と思っております。

 

 

オノマトペというのは、

聞こえてくる音や、

物の状態などを表す言葉のことで、

擬態語・擬声語・擬音語などと

学校で習った方も多いと思います。

 


たとえば、

わんわん、にゃーにゃー、

ざぶざぶ、ふわふわ、きらきら…

といった言葉たち。

 


宮沢賢治

共感覚】の

持ち主だったと

考えられているのですが、

 

 

オノマトペの表現が

とても素晴らしいのです。

 

 


クラムボンは【かぷかぷ】笑い

 


やまなしは【ぼかぼか】流れ

 


水は【サラサラ】鳴り

 


月光の虹が【もかもか】集まる…

 

 


いかがでしょうか。。。

 

 

 

わたしは

宮沢賢治にしか

生み出すことのできない

この独特の言葉の響きに

とても心惹かれます。。。

 

 

今回

セットイベントの朗読ワークショップでも

『やまなし』をテキストに選んだのは、

 

参加者の皆さまとご一緒に

宮沢賢治ならではのオノマトペ

味わいたかったからに他なりません。。。

 

 

それから。

 


この物語に登場する

蟹の兄弟が

わたしには

可愛いらしくて、愛おしくて、

たまらないのです。

ほんとうに   ほほえましくて。。。

 


また

この兄弟のお父さん蟹には

わたしは

【父性】を

つよく感じます。

 


冷静で

落ち着いていて

ゆったりしていて。。。

 

とても頼りになる感じ。

 


なぜ

お母さん蟹が登場しないのか

ふしぎなのですが

 


お父さん蟹が

お母さん蟹の分まで

 

むすこ達に

たっぷりと

愛をそそいでいる様子が

心に沁みます。。。

 

 

蟹の親子のやりとり…

お兄さん蟹と弟蟹の

ほほえましいやりとり…

 

 

生き生きと

お客様にお届けしたいと

思っています🍀

 

 

そして。。。

 


この物語の冒頭に出てくる

 


クラムボン

 

 

クラムボンって

いったい何なのでしょう。。。?

 


国語の時間に

みんなで考えたりしませんでしたか?

 


◇英語の蟹を意味する crab


◇泡


◇水の中で見える光


◇お母さん蟹


◇やまなしの花


宮沢賢治の妹トシ


◇水の中のちいさな生き物


などなど…

さまざまな説があります。

 


どの解釈も

とても素敵だと思いますが

 


わたしは

 


水の中で見える

きれいな泡

 


だとイメージしています。。。

 

 

生まれては消え

消えては生まれ

 


光を孕み

すきとおって

輝いて。。。

 

 

そんな泡を

幼い蟹の兄弟たちが

 


クラムボン

 


と名づけたとして

朗読したいと思っています🍀

 

 

 

小島香奈子

 

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