こんにちは。
朗読家・朗読講師の小島香奈子です。
わたしが
朗読の道を
歩むようになるまでの
お話の続きです。。。🍀
「 香奈の
感想の言葉が
ボクは 好きだよ…。」
学校からの
帰り道。
親友は
目を細めて
言いました。
新緑が揺れて。。。
風が
さわさわ
頰を撫でてゆきました。
小学校3年生のころ。
わたしは
親友の書いた
物語の感想を
夢中になって
交換日記に
書いていました。
自分の感じた
思いや
感情に
ぴったりくる
言葉を
丁寧に探して。。。
なめらかに
鉛筆が
走るときもあれば
しばらく
考えてみても
気持ちに
ぴったりの言葉が
なかなか
みつからないときも
ありました。。。
そんなときは
つめたい麦茶を
ごくごく飲んで
窓の外に広がる
田圃を眺めたり…
ちいさな
鉛筆けずりで
ゆっくり
ゆっくり
鉛筆を削ったり。
しゃりしゃりしゃりしゃり…
鉛筆を削るときの
かすかな音を
味わって…
てのひらに
ちょこんと乗る
ちいさな鉛筆削りは
わたしの
お気に入りでした。
にっこり笑った
星のイラストが
描かれていて
とても
可愛かったのです。
そのイラストを
真似して
頁を埋めてみたり…
お風呂に
はいっているときに
ぴったりの言葉が
浮かぶことも
多くて。。。
そんなときは
ぴったりの
言葉からは
石鹸の
良い匂いが
漂っていました。。。
そうやって
自分の
気持ちや感情を
言葉にして
だれかに伝えることの
楽しさを
わたしは
ゆっくり、知りました。
親友との
交換日記を、通じて。。。
お気に入りの
可愛いノートの
真新しい頁を
ひらくとき
そこには
まだ見ぬ新しい世界が
広がっていて…
わたしと
親友との絆を深める
たくさんの
言葉たちを
あたたかく
受けとめてくれました。
ノートの匂い。
ノートの手触り。。
あの
わくわくする気持ち……
いまでも
はっきり
覚えています。。。🍀
小島香奈子
