こんにちは。
朗読家・朗読講師の小島香奈子です。
すでに何回か
このブログでもお話しましたが…
たいへん
光栄なことに
令和元年度
福岡県高文祭放送コンテスト
福岡地区大会
朗読部門と
アナウンス部門の
審査員の
お仕事をさせていただきます…🍀
いまは
仕事の合間を縫って
朗読部門の
課題作品を
じっくりと
味わいながら
読んでいるところです。
今回の
課題は4作品です。
①『星やどりの声』
朝井リョウ著/角川文庫
② 『星火瞬く』
③『ちいさな言葉』
④『山の郵便配達』
ポン・ヂエンミン著
数日前に
大好きな俵万智さんの
エッセイ
『ちいさな言葉』を読み終え…
つい先程
朝井リョウさんの小説
『星やどりの声』を読み終えました。
いま
わたしは
素晴らしい小説を
読み終えたときにしか味わえない
熱く静かな
興奮と、感動で
胸が、いっぱいです。。。🍀
と同時に…
わたしは
大きな、大きな
驚きを隠せずにいます。。。
この小説を
朝井リョウさんが
大学4年生の夏…
つまり
学生時代
最後の夏に書いて…
卒論として
提出していることを、知ったからです…!!
こんなにも
素晴らしい小説を
大学時代に
書くことが、出来たなんて…!!
…す、す、凄すぎる。。。
わたしが
驚いたのには、理由があります。
実は
わたしも
大学4年生の夏に
長編小説を
ひとつだけ書いて…
それを
卒業制作として提出して
大学を
卒業したのです。。。🍀
まだ
朗読表現に出会う前…
わたしは
【 言葉で、表現すること。 】に
強く強く
憧れていました。。。🍀
詩人や、歌人や…
童話作家や、翻訳家や…
小説家や、脚本家や、作詞家など…
🍀 言葉で、表現する仕事 🍀 なら
なんにでも
とっても憧れていて…
将来なりたいものが
数え切れないほど、たくさんありました。
高校時代に
放送部に入って
朗読表現と
出会ったわたしは…
その
奥の深い豊かな魅力に
すっかり
夢中になってしまいましたが。。。
【 書くこと 】への興味と憧れは
ずっとずっと
持ち続けていたのです。。。🍀
大学時代
アナウンス学校に通って
音声表現を
熱心に学びながらも…
【 書くこと 】にも
片っ端から
挑戦していきました。。。🍀
詩を書き…
短歌を詠み…
シナリオを書き…
童話を書き…
小説を書き…
作詞の
通信教育も受けたりして…♬
文芸の
創作に打ち込んでは
次々と
新人賞に、応募していました。。。🍀
…次々と
一次落ちしていましたけどね。。。(╹◡╹)
ラジオドラマを
制作することや
短い映像作品を
制作することも大好きだったので…
世界は
表現したいものにあふれ…
きらきらと
眩しく輝いていました。。。🍀
実は
わたしは
大学は
小説を書いて卒業すると
小学生の頃から
決めていました。
これは
こどもの頃、大好きだった
作家
吉本ばななさんの影響です…🍀
すでに
中学生の頃には
当時の
日本の大学で
小説が
卒論の代わりになる大学や学部は
しっかりと
調べていたんですよ♬
憧れの脚本家・北川悦吏子さんや…
大好きな作家・中谷彰宏さんの
母校・早稲田大学の文学部は
小説で卒業できる学部だったので
強く強く強く憧れました。。。🍀 )
そして
大学4年生の、夏。。。🍀
お気に入りのワープロで
卒業制作の執筆をしました ♬
毎週
400字詰原稿用紙に
30枚ずつ小説を書いて…
( 長編小説のひとつの章を
原稿用紙30枚にしていたのです。)
講義の前後で
友人とお茶や食事をしながら
それを
読んでもらって…
感想や
アドバイスを聞いては
また
ワープロに向かっていた
あの頃。。。🍀
ちょうど
就職超氷河期で
仕事が全然、決まらなくて…
挫折と失恋に
打ちのめされながらも
自分の未来は
絶対に明るいと信じていた
あの頃。。。🍀
楽しくて楽しくて
たまらなかった大学時代の
集大成としての
卒業制作は…
絶対に、自分の
納得するものにしたくて…
毎日、毎日
ワープロに向かった、あの夏。。。🍀
書くことが
楽しくて、楽しくて
たまらなかったことを
今でも
はっきりと覚えています。。。🍀
大学の
卒業制作として書いた小説は
いまのところ
わたしが書いた
最初で最後の
長編小説です。。。🍀
わたしの
大学時代の思い出が
ぎゅうっと
詰まった小説ですから…
わたしにとっては
大切な、大切な、大切な、宝物です。。。🍀
けれど…。
プロの
小説家が
書く作品というのは
当然のことですが
もう
まるでレベルが違うのですね…。
わたしは
自分が書いた
渾身の卒業制作を思い出しながら…
この小説の
ページをめくりました。
構成も…
人物の造形も…
言葉の
うつくしさも…
世界をまるごと
生々しく、みずみずしく
鮮やかに
再現できる、圧倒的な筆力も。。。🍀
これが
プロフェッショナルなんだと
目が
覚めるような思いでした…🍀
21歳から
22歳になる年に
すでに
こんな小説を書いてしまうなんて。。。
プロって
本当に、すごいなぁ。。。!!
こんなにも
鮮やかな、活きのいい言葉。。。🍀
ぴちぴちと
動いているような
匂いも、手触りもある、言葉たち。。。🍀
ひとりひとりの
登場人物の生命感。。。
まるで
実在する人物のような
見事な造形と、描写。。。
そして
なんといっても
物語のなかの 《 音 》が…
すごくリアルに
聴こえてくるんです。。。🍀
朝井リョウさんは
身体感覚の描写に
たいへん優れた作家ですが
とりわけ
聴覚が、圧倒的なのです。。。!!
この本の
解説を書かれた
作家で
早稲田大学教授であり
朝井リョウさんの
恩師でもある、堀江敏幸さんは
朝井リョウさんのことを
《 耳の作家 》と
表現していらして
なるほど、と思いました。。。🍀
( 知的で、カッコイイ表現ですよね!!
わたしは、しびれました…★ )
まさに
繊細で、寛容で、愛に満ちた
【 耳 】が…
登場人物たちの
胸の中から
あふれて
こぼれ落ちてくる
言葉にならない、無数の声を。。。
丁寧に掬いあげ…
柔らかく
それでいて、リアルに…
読者に
届けてくれるのです。。。🍀
まさに
朗読したくなる
場面や言葉の連続でした。。。!!
この
素晴らしい小説を
現役高校生のみなさんが
どのように
表現してくれるのか。。。
いまから
とっても楽しみです♬
🍀(╹◡╹)🍀
小島香奈子
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