♡小島香奈子の今日も朗読日和♡

🍀福岡市在住の朗読家・朗読講師の小島香奈子のブログです🍀

◆『むかしも今も』…🍀

 

こんにちは。

朗読家・朗読講師の小島香奈子です。

 


かねてより

読みたいと思っていた

 


山本周五郎

柳橋物語・むかしも今も』(  新潮文庫

 


昨日は

柳橋物語』のお話をしました♬

 


今日は

『むかしも今も』についての

お話をしたいと思います…🍀

 


近代日本文芸研究者である

川島秀一先生の解説によると…

 


『むかしも今』は

 


柳橋物語』が

 発表されてから

 


3ヶ月後に

発表された作品で…

 


   これで

   江戸の《下町もの》についての

   目処がたった。

 


   下町ものを

   書かせたら

   誰にも負けないぞ。

 

 

そう

山本周五郎自身が

言ったとされている作品だそうです…🍀

 


主人公は

驚くほどに愚直で

 


胸の

痛くなるほど純粋な、直吉…🍀

 


不器用で…

口が下手で…

 


気も

利かない上に

 


顔も身体も

見栄えがしないと

描写されて登場しますが。。。

 


どうしてなかなか

 


これで直吉は

本当に男らしいひとなのです…🍀

 


確かに

やることは

ひとよりもゆっくりですし…

 


覚えることに

ひとより時間こそかかりますが…

 


仕事に

手を抜くようなことや

 


ひとを

騙すようなことは

 


決して

しないひとなのです…🍀

 


誠実で

情に厚くて

 


困っている人を見ると

放っておけなくて…

 


自分も貧乏で

ゆとりのない暮らしなのに

 


精一杯

力になってやろうとするのです…🍀

 


そんな直吉が

 


生涯ただひとり

一途に愛する女性が…

 


赤ん坊の頃から

子守をしてきた《おまき》です…🍀

 


おまきは…

 


直吉が

9歳の頃から

住み込みで働いている

 


指物屋《  紀六 》の

親方の美しい一人娘です…🍀

 


むろん

山本周五郎作品ですから

 


トントン拍子で

直吉が幸せになることはなく…

 


柳橋物語』のおせん同様に

 


これまた

これでもか、これでもか…と

 


次々に

直吉には

試練が襲いかかります。。。

 

 

特に

度重なる天災は印象的です…。

 


柳橋物語』では

 大火・洪水・凶作が

 描かれていましたが。。。

 


『むかしも今』では

 

 

地震のせいで

愛するおまきが

失明してしまうのです…。

 


ここでも

ひとの力の及ばない天災によって…

 


苦しむ

ひとびとの姿が

描かれていますが。。。

 


彼らは

決して負けないのです…🍀

 


もちろん

目を瞑りたくなるような

悲惨な描写も

 


さらりと

描かれていたりするのですが…

 


(  それは

 『柳橋物語』にもあり…


  わたしは

  かなりショックを受けました…。)

 


それでも

決して負けないのです。。。🍀

 

 

そして

この物語でも

 


ひとびとは

助け合い、力を合わせて

 


毎日を

生きているのです…🍀

 

 

直吉にいたっては

 

 

愛する

おまきを支えるため…

 

 

おまきの

産んだ子を支えるためとあらば

 

 

むしろ喜んで

苦労しているくらいなのです…🍀

 


この物語は

完全なハッピーエンドで

 


わたしは

大喜びしました♬(╹◡╹)♬

 


…なにしろ

主人公の直吉には

 


それまでに

これでもか、これでもかと

 


辛い出来事ばかり

押し寄せてきていましたから…

 

 

最後には

幸せになってもらわなくては困ると

思っていたのです…🍀

 

 

ですから

おそらくは直吉にとって

 

 

これ以上の

幸せはなかろうと思える結末に

 

 

わたしは

ホッと胸を撫でおろし

しみじみと満足したのでした…🍀

 


文庫本の

裏表紙には

 

 

     本当に

     好きな人と、

     慎ましく暮らす幸せ。

 

 


と、書いてありました…🍀

 


直吉が

おまきと

おまきの子・文吉と

 


三人で

暮らすことは

 


まさに

この言葉にぴったりで

 


わたしは

ホロリとしました。。。🍀

 


そして

あらためて

 


山本周五郎

生き生きとした描写には

舌を巻きました…!!

 


まるで

タイムマシーンで

 


実際に

江戸の町を

 


見たり、聞いたり、嗅いだり

 


したことが

あるのかと思うほど…

 


江戸の下町が

鮮やかに浮かびあがるのです…🍀

 


山本周五郎

明治36年の生まれですが

 


この頃にはまだ

江戸の名残があったのかしら…?

 


と思うほどなのです…。

 


特に

職人たちの

粋でいなせな言葉遣いには

 


グッときちゃいます♬

 

 

あんまり

カッコいいので…

 


ちょっと

真似をしてみたのですが。。。

 

 

博多弁訛りの

わたしにはとっても無理でした…。

 


江戸の

下町情緒と

人情に溢れる感動の傑作…🍀

 


山本周五郎

柳橋物語』と『むかしも今も』。

 

 

2話とも読める

柳橋物語・むかしも今も』( 新潮文庫)は

おすすめの一冊ですよ〜♬

🍀(╹◡╹)🍀

 

 


小島香奈子

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🍀小島香奈子の朗読イベント情報🍀


◆2020年4月29日( 水・祝)

inもりんホール 

九州九州馬頭琴文化館( モンゴルホト内)


朗読公演&

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セットイベント開催♬

 


◇ゲストミュージシャン◇

パーカッション:Aji( アジ )氏

 


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『リズム&リーディング 

朗読✖️パーカッション

=刺激的コラボレーション』vol.1

 


宮沢賢治のキュートな童話

『ありときのこ』と

 


太宰治の躍動感溢れる名作

走れメロス』を

 


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🍀4/29朗読公演&朗読ワークショップ 

 ご予約受付はこちら🍀


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🍀お問い合わせ先🍀

朗読ここ・からあなたへプロジェクト 

事務yoakenococoa@gmail.com

 

 

◆2020年6月20日(土)

inアクロス福岡・円形ホール


朗読公演&

朗読ワークショップの

セットイベント開催♬

 


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クラシックギター:岩松知宏氏

 


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 おかげさまで、毎回大好評♬

 


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初のホール開催、決定です!!

 


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 詩集『在りし日の歌』より

   『六月の雨』『月夜の浜辺』


芥川龍之介 『仙人』


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◆小島香奈子の朗読ワークショップvol.9

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