♡小島香奈子の今日も朗読日和♡

🍀福岡市在住の朗読家・朗読講師の小島香奈子のブログです🍀

◆壮絶な愛の記録。〜 『芙蓉の人』〜

 


こんにちは。

朗読家・朗読講師の小島香奈子です。

 


平成最後の

福岡県 高文連 高校放送コンテスト

 


福岡地区大会

朗読部門も…

 


いよいよ、明後日

4月28日(日)に迫りました。

 


審査員を

務めさせていただくので

 


課題作品を

ひとつひとつ

じっくりと丁寧に読みこんでいます ♪♪

 


そのうちの一冊

新田次郎著『  芙蓉の人  』( 文春文庫  )を

 


つい先程

読み終えました。。。🍀

 


いまは

胸がいっぱいで

言葉が出てきません……。

 


これは

明治28年

 


正確な

天気予報をする為に

 


冬の富士山頂に

 


恒久的な

気象観測所を

設けなければならないと

 


私財を投げうち…

 


命を賭けて

気象観測を行った

 


野中到(のなか・いたる)を

 


妻・野中千代子の

視点から描いた

 


実話を

基にした小説です。。。🍀

 


作者の

新田次郎氏は

 


昭和7年昭和12年の間

 


実際に

富士山観測所に勤務し

 


野中到氏のことも

よく知っている方です。

 


匂いや音や手触りに

いたるまで

 


臨場感のある

実感のこもった、細やかな描写…。

     

 

これは実際に

富士山のことや、気象のことを

 


よく知っている

新田次郎氏だからこそ

 


書くことの出来た

文章だと思いました。

 

 

自然というものの

大きさ。厳しさ。恐ろしさ。。。

 

 

わたしは

何度も息を呑み……

 

 

どきどきしながら

頁をめくりました。

 


また

野中到氏の

 


冬の富士山頂

気象観測にかける

炎のような激しい思いと…

 


夫を

ひたすら

献身的に支え続ける

 


聡明で

美しい千代子の姿に

 


胸が

痛くなるほどの

感動を覚えました。。。🍀

 


なんと一途な…

なんとひたむきな……

 


これほどまでに

 


夫を愛し

夫を信頼し

夫を尊敬し

夫を支え続けた女性が

 


日本に

実在したという事実に

 


胸が

ふるえる思いです。。。🍀

 


これはまさに

 


冬の富士山頂

気象観測の

 


壮絶な

物語であると同時に…

 


千代子の

到に対する

 


壮絶なまでの

愛の物語だと感じました。。。🍀

 


その一方で

 


明治時代の

女性蔑視の風潮には…

 


強い怒りすら覚えました。

 


これほど

聡明な女性が

 


【  女性である  】というだけで

 


一段低く

見られていたということ…。

 


いろいろと

深く考えさせられる箇所も

ありました……。

 


ところで

この作品には

 


明治時代

当時の新聞記事や

 


野中到氏の

『  富士案内  』や観測記録、

 


野中千代子の

『  芙蓉日記  』や

 

やりとりされた

手紙の文面などが

 


たびたび引用されます…。

 


しかも

新聞記事や

到氏の文章は漢文調で

 


千代子や女たちの

手紙の文面は

古典文学の文章そのもの…。

 


この作品を、いかに朗読するか。。。

 


これは

かなり難しい

挑戦となることでしょう…。

 


『  芙蓉の人』に

  挑戦する方の朗読表現が

 


いまから

たいへん楽しみです。

🍀(╹◡╹)🍀

 

 

 

小島香奈子

 

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                 🌸    芙蓉の花です    🌸

                    美しい花ですね。(╹◡╹)

 

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                        🍀   富士山   🍀