♡小島香奈子の今日も朗読日和♡

🍀福岡市在住の朗読家・朗読講師の小島香奈子のブログです🍀

◆魂が、共鳴した物語。

 

 

こんにちは。

朗読家・朗読講師の小島香奈子です。

 


『                   デーミアン

   〜   エーミール・シンクレアの青春記  〜   』

 


 ヘルマン・ヘッセ

 酒寄進一  訳

光文社古典新訳文庫

 


これは

福岡県 高文連高校放送コンテスト

 


福岡地区大会

朗読部門の課題作品のひとつです。

 


今回

審査員を

させて頂くので

 


大会規定の

酒寄進一さんの新訳で

読みました。

 

 

 

            迸り出る

            自分の思いそのままに

            生きようとしただけなのに、

 


            なんでそれが

            こうも難しかったんだろう。

 

 


物語冒頭に

書き添えられたこの言葉に

 


いきなり

強く惹きつけられて

 


貪るように

一気に読みあげました。。。

 


初めて読んだ

小説だったにも関わらず

 


この作品には

 

 


              わたしは

              この物語を、知っている…。

 

 

              深い深いところで

              この物語と、つながっている…。

 

 


という感覚を

覚えずにはいられませんでした。。。🍀

 


(  大昔に 読んだことを

      すっかり忘れていたわけでは

      ありませんよ〜。(╹◡╹))

 


なぜだろう…?

 


どうして

こんなにも

深く共鳴するのだろう。。。

 


読み進めながら

 


それが

不思議でなりませんでした…。

 


その謎が

解けたのは

 


訳者

酒寄進一さんによる

 


丁寧な解説と

あとがきを読んだときでした。

 


まず第一に

 


作者の

ヘルマン・ヘッセ

 


この作品を

書いたときの年齢が

 


いまのわたしと

ほぼおなじ年齢であること。

 


第二に

 


ヘルマン・ヘッセ

ユング心理学に傾倒しており

 


この物語のなかにも

ユング心理学の影響が

色濃く見られること。

 


そして

第三に

 


翻訳された

酒寄進一さんが

 


高校時代に

萩尾望都さんの漫画

 


トーマの心臓』を読んで

 


衝撃を

受けていたこと。。。

 


その事実を知り

 


わたしは

たいへん驚きました。

 


ちなみに

わたしは

 


大学時代

心理学者の河合隼雄さんの

著作を通じて

 


ユング心理学

たいへん夢中に

なったことがあるのです…。

 


さらに

わたしも

 


中学生の頃

萩尾望都さんの

 


『  トーマの心臓  』を読んで

 


大きな大きな

衝撃を受けているのです…。

 


そして

演劇部だったわたしは

『  トーマの心臓  』を原作とした

 


お芝居のシナリオ

『 堕天使 』を書き…

 


中学時代

最後の夏の舞台となる

中文連で

 


トーマの心臓』の

  主要登場人物である

 


トーマと

エーリクの

2役を演じたのです。

 


なるほど。。。

 


作者の

ヘルマン・ヘッセ

 


ユング心理学

造形がたいへん深く…


(  ヘッセは

      1917年9月7日  ベルンのホテルで

      C・G・ユング本人に会っています。

 

      さらに ヘッセは

      精神的危機に陥っていた頃

 


      ユング派の精神分析

      ヨーゼフ・ベルンハルト・ラングの

      セラピーも受けていたのです。

 


      セッションの数は、

      じつに述べ60回に達したとのこと…。)

 

 


そして

翻訳をなさった

酒寄進一さんは

 


思春期に

萩尾望都さんの

 


『  トーマの心臓』に

  衝撃を受けていた。。。

 


(  『トーマの心臓 』も

     『  デーミアン 』とおなじく

       舞台はドイツです。)

 


実は

この物語を読みながら

 


わたしは

幾度も

 


『  トーマの心臓』を

 思い出していたのです。。。

 


そして

もしもこの作品を

 


当時の

萩尾望都さんが

漫画化したら

 

 

どんな感じだっただろうかと…

 


想像しながら

読んでいたのです。。。

 


だから

 


こんなにも

深いところで

 


こんなにも深く

共鳴したのかな。。。🍀

 

 

 

小島香奈子

 

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